映画「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」感想あらすじ:夢の国の外側

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画像は映画「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」より引用

監督のショーン・ベイカーは前作の2015年公開「タンジェリン」では、アナモフィクスというレンズを付けた、3台のiphoneカメラで映画を全編撮影しました。
トランスジェンダー の主人公のシンディレ役のキタナ・キキ・ロドリゲスとアレクサンドラ役のマイヤ・テイラーは、演技経験がありませんでした。

そして今作「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」で母親のヘイリー役を演じているブリア・ヴィネイト演技経験はなくインスタグラムを通じて監督と知り合い映画出演が決まりました。

マイノリティの存在にカメラを向けたショーン・ベイカー監督の今作は、どういった映画となっているのでしょうか。

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作品情報

原題:The Florida Project 2017年/アメリカ/112分

監督:ショーン・ベイカー
出演: ブルックリン・キンバリー・プリンスウィレム、ウィレム・デフォー、ブリア・ヴィネイト、ケイト・ランドリー・ジョーンズ

5/12(土)公開『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』本予告
動画は「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」本予告より

あらすじ

6歳のムーニーと母親のヘイリーは定住する家を失い、“世界最大の夢の国”フロリダ・ディズニー・ワールドのすぐ外側にある安モーテルで、その日暮らしの生活を送っている。シングルマザーで職なしのヘイリーは厳しい現実に苦しむも、ムーニーから見た世界はいつもキラキラと輝いていて、モーテルで暮らす子供たちと冒険に満ちた楽しい毎日を過ごしている。しかし、ある出来事がきっかけとなり、いつまでも続くと思っていたムーニーの夢のような日々に現実が影を落としていく———

公式HP 映画「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」より抜粋

感想や見所

夢の国はすぐそこに

フロリダにあるディズニー・ワールドの近くにある安モーテル「マジック・キャッスル」は、宿泊客で賑わっている、というより老人やシングルマザーばかりで、日本で言うところのドヤ街のように部屋を借りていない人達で溢れています。

裸の老婆がモーテル内のプールで日光浴していたり、子供たちが走りながら悪さして回ったりと青々しい空と、モーテルの可愛いらしいピンク色を背景に、騒がしい毎日が過ぎていきます。

管理人のボビー(ウィレム・デフォー)は、宿泊費をヘイリー(ブリア・ヴィネイト)が滞納したり、ヘイリーの子供ムーニー(ブルックリン・キンバリー・プリンス)とその友達が事務室を遊び場にして仕事の邪魔をしたりと、他住人達に振り回されています。

積極的関わるでもなく、ただの客として見ている訳でもなくモーテルの管理をこなし、子供たちにはどこか優しい目線で日々見守っています。

映画は子供目線

画面に映る視点は、6歳のムーニー目線である事が多い為、子供の目線であらゆる見方を疑似体験できるようになっています。例えば大人が話している最中、膝が見えているとか、建物が大きいとか、母親が売春を行っているとき、ひとりバスルームで母の仕事が終わるのを待っていたりとムーニーが見えているもの、感じているものを観客と共有するような作りになっています。

ムーニー役のブルックリンは、演技をしているとは思えないような演技をしているので、より同じ目線を感じながらストーリーが進んで行きます。しかしムーニーは廃墟を友達と燃やして何気ない顔で隠蔽するような、かなりの悪ガキなので感情移入はなかなか難しいところもあります。

母親ヘイリーは観光客相手に香水を売り歩いたり、夜の仕事をしたりと定職に就く気はないらしく、ムーニーのわがまま放題も放置しているし、シングルママ友と、いさかいを起こし相手をボコボコにしたりと、社会の模範的な母親とはとても言い難い、、どころかとんでもない母親です。 しかしヘイリーとムーニーの仲はとても良く二人は笑い一緒に遊び、楽しい毎日を送っています。

管理人ボビーは監督なのか

管理人のボビーは、子供たちが外で遊んでいると不審な男が子供に話かているのを目撃し、何をしているのかと問い詰めます。この男は恐らく性犯罪者ですが、ボビーはとてつもない剣幕で男を追い払い子供たち守ります。

母親のヘイリーにもお節介ではないが、やはりどこか助けているような、見えないところで支えているような存在であり一定の距離を住民たちとも保ちつつ目線はどこか穏やかで優しさがあります。

監督のヘイリー達に対する目線は、ボビーの目線と一緒なのかもしれません。

ケイレブ・ランドリー・ジョーズがボビーの息子役で出演しています。

最後に

パステルカラーの映像で子供たちが走り回り、元気いっぱいな感じがとにかく画面から伝わります。経済的に余裕がなく安モーテルでその日暮らしをしている住人や母親のヘイリーは、良くないところはもちろんあるけども、押し付ける訳でもなく見守っていく、見守る事しか出来ないというような視点で描かれている、という映画の印象を受けました。

福祉局の局員が母親のヘイリーの元に訪れますが、最後のウィレム・デフォーのなんとも言えない顔が非常に印象的でした。

押し付けたい度★★★★☆

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ドラマ
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